福岡県博多のお土産物は辛子明太子で有名ですよね。
全国的にも有名なお店″ふくや″を作った夫婦の感動ドラマが福岡県の地方局が制作し大好評となりのちに舞台・映画化までなった人気ドラマ″めんたいぴりり″
今回この作品がAmazonプライムビデオでの見放題サービスにラインナップされました。
時間に関係なく観れるAmazonプライムで今回視聴して観ました。
全てを観終わる頃には心に染み渡る感動が残るこの作品。
今回はこの作品の内容と感想を絡めてご紹介していきたいと思います。
気になる物語の内容と私の感想
舞台は日本統治下の釜山。
別々の学校に通う主人公海野俊之とのちに妻となる千代子はひょんなことから″日本の見える丘″の存在をかけて浜辺で走りで勝負することに。
その後急接近した二人は″日本の見える丘″を目指し歩いていた時に市場で李老人と出会います。
李老人から博多山笠の存在を教えてもらった俊之は老人にもう一度山笠を見せようと釜山で山笠を行うべく奔走するが、残念ながら老人は山笠の直前に病死してしまいます。
山笠が執りおこなわれている中、千代子は李老人の姿を見えたような気がしました。
その後二人は結婚したのち一家で満州に移住、2人の子どもに恵まれ幸せな日々を送っていた一家でしたが、俊之のもとにも赤紙が届き、妻子を満州に残して戦地沖縄へ向かいます。
終戦を迎え千代子は2人の子供を引き連れて引揚船に乗り、博多港へ。
引き揚げてきた千代子たちを待っていたのは、一足先に復員していた俊之の姿が。
ここまでが1部の内容、第2部に入るとこのように変化してきます。
日本へ帰国した俊之と千代子は博多にて食料品店″ふくのや″を経営することになります。
沢山の従業員や人情のある街並みの近所の面々、そして俊之が毎年参加する博多祇園山笠の仲間たちとのストーリーや明太子誕生までのエピソードが演じられてきます。
1部は戦時中の釜山で夫婦は出会い、二人の青春時代から戦争の時代を描いた青春ドラマ。
2部は結婚をして戦争から帰還した夫海野俊之(のちのふくや社長)を中心に夫婦二人と「ふくのや」の人々を描いたホームコメディ。
主役になる二人を演じるのは海野俊之役芸人博多華丸(はかたはなまる)さんと海野千代子女優富田靖子(とみたやすこ)さん。
日本にまだ帰ったこともない日本人。
日本の一部として扱われていた釜山の街で過ごす日本人の現実、私は簡単な歴史を勉強で習った程度だったので、この現実をこのドラマで知りショックを受けました。
しかし二人の学生時代は青春を感じる爽やかさも気持ちの良さもありました。
好きでたまらず接吻(今で言うキス)を迫る俊之の姿は人間くさくて私が最も好きなシーンです。
もう一つ釜山での心に残るシーンが。
この時二人のこれからに重要な役で李老人役を演じられたコメディアンの小松政夫さん。
福岡県出身だからこそのキャステイングなのでしょうか。
その小松さんは二人の心に博多山笠のことを焼き付けさせる重要な役を演じてました。
老人は物語の中で少しだけの出演シーンでしたが神妙な小松政夫さんの迫真の演技は心を打ってきます。
ここで主人公俊之夫婦のことにも触れていきましょう。
華丸さん演じるふくのやの主人俊之は天然のお調子者。
その俊之のいい加減さに対しいつも怒っている千代子。
とにかく真っ直ぐな性格の俊之をみていると、今の時代にはこういう人はもういないだろうなぁと感じてしまいますね。
そんな俊之の人情味溢れる人柄は戦時中も日本に戻ってからもそしてめんたいを作る苦労の最中も。
しかし周りの手助けもあり、名店ふくのやを作り上げていきます。
物語が進んでいく中どうしようもない主人をしっかり支える富田靖子演じる妻千恵子の出来た女房ぶりは、こういう女性が日本を支えてきたんだろうと思えてきますね。
また人情味のある同じ界隈の人々との時には馬鹿を見せる触れ合いの数々が可笑しく心を和らげてくれます。
ゴリけん演ずるでんさんのトボけたボケがまた可笑しくて。
めんたいぴりりの物語は苦労をしては、自分たちが損をしても人を助ける。
そんな人情味たっぷりの内容。
何度観ても考えさす、笑わす、泣かせるそして感動させる。
三丁目の夕陽とは違うあの時代の人情模様。
今の時代に必要な何かがこのドラマには隠れていますね。
出演したタレントは誰?
ドラマめんたいぴりりに出演された方は主に福岡出身およびゆかりのある方達が多いですね。
この作品には沢山の福岡ローカルタレントも出演されています。
出演者一覧はこちらになります。
- 海野俊之(主人公/ふくのや社長)-博多華丸(博多華丸・大吉)
- 海野俊之(少年時代)-千葉一磨
- 海野千代子(俊之の妻)-富田靖子
- 海野千代子(少女時代)-神田朝香
- 八重山徳雄(ふくのやで住み込みで働く最年長の従業員)- 瀬口寛之
- 松尾竹吉(ふくのやの従業員)-斉藤優(パラシュート部隊)
- 笹嶋辰雄(ふくのやの従業員)-福場俊策
- 岡村ミチエ(みっちゃん/ふくのやの従業員)-井上佳子
- でんさん(金物雑貨屋店主)-ゴリけん
- 須崎幸之助(中洲の商人)-玄海竜二
- 岡村吾郎(ミチエの父)-西村雅彦
- 矢嶋政吉(中洲のヤクザの親分-)光石研
- スケトウダラ(俊之の夢に出てくるめんたいの妖精)-博多大吉(博多華丸・大吉)
- 李老人(釜山の市場で露天商を営む博多出身の朝鮮人)-小松政夫
- 三枝紀夫(亡くなった俊之の戦友)-野村宏伸
- 満州時代の世話人-川上泰生
- 丸山さん(ふくのやの取引先の社長)-ケン坊田中
チーム福岡と言えるメンバーが揃い、都会では決して作れない感動の作品。
福岡だからこそ内容と伴うキャストが集まったのでしょうね。
またこの作品はDVD、ブルーレイ化もされていますが、動画サービスではAmazonプライムをはじめ、Hulu!、FOD、TSUTAYATV、ビデオマーケットで動画見放題がおこなわれています。
今回ドラマが出来た経緯は?
2013年はこの作品の主人公のモデルになった創業者川原俊夫さんの生誕100周年、そしてふくやの創業65周年にあたる年でもあることからふくやの特別協賛・一社提供という形で『明太子をつくった男 〜ふくや創業者・川原俊夫の人生と経営〜』(海鳥社)をもとに、テレビ西日本にて福岡ローカルでの放送が始まることとなりました。
平日午前の放送であったにもかかわらず福岡地区で高視聴率を記録し、フジテレビ系列局などでも順次放送。
2015年には続編「めんたいぴりり2」も制作され放送。
2019年には映画化もされ未だ根強い人気作となっております。
最後に
博多華丸演じる主人の俊之は人助けをした後、富田靖子演じる女房千恵子にこう言いました。
与えた恩は水に流せ 受けた恩は石に刻め
今の時代には無縁にもなってきたこの言葉ですが、昭和初期には人と人が助け合っていた時代に確かにあったと言えます。
あの時代に苦労しても頑張ったことで、生まれた感動物語の感想でしたがいかかがでしたでしょうか。
人生を振り返るいい機会にもなる物語ですので、是非この機会にご覧になってください
最後まで読んでいただきありがとうございました。