日本女子プロゴルフ界に嬉しいニュースが飛び込んできました。
全英女子オープンで20歳の渋野日向子選手が優勝しました。
海外メジャー大会で優勝したのは男女を通じて42年ぶり2人目となり、日本人では初のメジャー制覇を果たした樋口久子さん以来の快挙となりました。
今回の偉業に樋口さんも
「私たちの世代とは、全然(プレースタイルが)違う。特に彼女は違う。新人類で、素晴らしい選手が出てきてくれた」
と渋野さんのプレーに絶賛。
樋口さんの時代はどのような形でメジャー制覇を成し遂げたのでしょうか。
今回は樋口久子さんのメジャー制覇当時の状況をまとめていきたいと思います。
日本人初メジャー制覇をした樋口久子さんとは
【樋口久子さんに川越市民栄誉章】
全米女子プロ選手権優勝をはじめ、輝かしいゴルフ実績を挙げ、日本女子プロゴルフ協会会長を務めるなど、スポ―ツ文化の発展に尽力されている川越市出身の樋口久子さんに、川越市民栄誉章を授与しました! pic.twitter.com/dAwvQzuqVo— 川越市 (@KawagoeshiInfo) December 26, 2014
樋口久子さんは現在73歳″富士通所属″で、日本女子プロゴルフ協会では過去に会長も歴任され現在は相談役をされています。
高校卒業後、練習場のスタッフとして勤務する傍らプロ選手としての下積み生活を経験をしたのち、1967年に第1期女子プロテストに合格しました。
当初は苦労の連続、その甲斐もあって才能が開花します。
プロデビュー翌年には日本女子プロゴルフ選手権大会をはじめとする2大メジャーを連覇。
1970年から1980年代にかけて、主要大会を独占するなどし、日本女子プロゴルフの地位を不動のものとしていました。
また輝かしい記録も多数残し、プロ戦績の優勝回数73回は日本歴代女子最多で日本人初の世界ゴルフ殿堂入りを果たしております。
樋口さんと言えば男女通じてアジア出身選手初のメジャー選手権優勝者、そして日本人初のLPGAメジャー選手権優勝者。
次は樋口さんの日本人初メジャー制覇当時についてまとめていきます。
樋口久子さんが全米女子プロゴルフ選手権を制覇した当時は?
【メモリー】Japan
39年前のきょう、
昭和52年(1977) 06/12
樋口久子が、全米女子プロゴルフ選手権で日本人初の優勝を飾る。 pic.twitter.com/4lFa1RLgk6— 菊田邦洋 (@palaiso9) June 11, 2016
樋口さんはプロ合格後日本で活躍したのち、1970年からアメリカ遠征を開始します。
日本の女子ゴルフもまだ新しいもので、手探りで動いてたものも多かったのではないでしょうか。
当時まだ海外では無名に近い樋口さんは自炊用の鍋や釜を持参で、安ホテルに泊まりながら転戦し、武者修行を続けていました。
修行の成果から飛距離を伸ばすために独特の打法を編み出すことにも成功。
外国人選手のなかには「あれではうまくいかない」と否定するものもいましたが、努力をした汗の結晶は誰もが認める実力をもたらしました。
その甲斐もあって1974年にはオーストラリアでのウイルズオーストラリアンレディスオープンを制覇、1976年ロンドンでおこなわれたコルゲートヨーロピアン女子オープンで優勝し自信をつけていきます。
機が熟しアメリカでの勝負を挑んだ大勝負!
のちの快挙となる全米女子プロゴルフ選手権に出場し日本人初メジャー制覇を実現しました。
この時獲得した賞金は2万2500ドル、当時のレートで約670万円でした。
優勝を報じた現地の新聞は「機械のように正確なショット」と称賛。
あれから42年が経ち、メジャー制覇がもう一人増えました。
ゴルフのメジャー大会を制した日本人選手は、男女を通じて、樋口さんと今回優勝を遂げた渋野日向子選手だけ。
また樋口さんは2014年には、ゴルフ界からは初めて文化功労者に選ばれました。
世界ゴルフ殿堂の会員にも選ばれて、“Hisako ChakoHiguchi”(チャコ・ヒグチ)の愛称つきで登録されています。
まとめ
世界もその実力を認めている樋口さん。
樋口久子さん以来42年ぶり2人目の快挙、全英女子オープンで渋野日向子選手が海外メジャー大会を制覇!
このニュースが続々と世界に発信されていますが、渋野日向子さんよりも先に海外で活躍した樋口さんの時代の背景を交えてご紹介していきました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。