




大人気シリーズ島耕作シリーズでお馴染みの弘兼憲史先生。
弘兼先生の作品は人気作品も多いですが、その中でも今でも人気が根強く続いている作品があります。
その作品の名前は
加治隆介の議(ミスターマガジンKC)
当時自民党が55年体制が崩壊し政権から下野し、連立政権が誕生。
様々な駆け引きが出ていて、ある意味政治に活気があった時代に作られた作品。
ブレない気持ちを持つ主人公のドラマチックな展開にハラハラドキドキする展開が魅力的。
そんな気持ちを貪られてくる内容が襲ってくる″加治隆介の議″についてご紹介していきましょう。
加治隆介の議の内容そして読んでみた感想は
民間商社の課長だった加治隆介は既婚で子は息子一明そして当初から単身赴任でスタートします。
会社の部下であった鮎美を愛人としていたが、仕事も優秀。
しかし衆議議員だった父・加治元春、兄・春彦の事故死。
後援会からの選挙擁立を待望志されます。
一度はその申し出を断った隆介ですが、父元春が隆介を後継者として考えていたことを知らされて隆介は立候補を決心し、鮎美に別れを告げます。
地元に帰り選挙に出馬。
僅差の落選から復活当選果たし、政治家の道へ。
当時の政治の流れを汲みながらストーリーも続いており、派閥離脱、党離脱、新党設立、連立政権、スキャンダル、PKO、北朝鮮問題、中国などとの折衝も。
また作品の中身には加治隆介の妻の不倫も重要な展開になる事件に関わりあり。
そして激動の政治の中、加治隆介は中心人物として頂点まで登りつめて歩んでいきます。


はじめに思ったのが今の安倍晋三首相の歩んできた流れによく似ているなと思ったところ。
一度失脚し、そこからまた復活していくところが、今の安倍政権が始まった時になんか加治隆介に似ているなと感じていました。
加治隆介の議が描かれている時期は政治も政権交代があって激動な時代。
政界の打っ壊し屋と言われる小沢一郎氏もこの作品に取材協力しています。
そのほかにも当時の与党野党共に方向に問わられず多くの政治家の方が取材協力していました。
2000年には、この作品を支持する前原誠司、石原伸晃、石破茂、山本一太、渡辺喜美、中田宏等によって、テレビドラマ化させるための超党派の議員連盟(「カジ派」)が結成されることも。
しかしこの計画はのちに頓挫されたそうですね。

その傾向もあるのか、弘兼作品ではよくみられる気の抜けないストーリー展開。
特に海外での事件に巻き込まれる姿は毎回ドキドキしながら読んだものでした。
今の時代ならイスラム国など沢山ニュースで知ることも多いですが、当時もアフガン問題やのちにイラク問題など国際情勢も複雑となる時代。
死ぬ瀬戸際でギリギリで生き残る
主人公だけにカッコよさはまさに島耕作みたい笑
物語はこれだけではありません。
愛人鮎美との愛、別れ、再会、そして永遠の別れの時。
鮎美との内容だけでも十分作品として完成させることもできたでしょうが、お腹いっぱいまで内容を詰め込んでくれる弘兼先生。
また息子の一明はこの作品当時は学生でしたが、社長島耕作で政治家として登場してくるシーンがありましたね。
日中問題のストーリー展開にさらっと出てきます。
島耕作では加治隆介に出てくるキャストもおり、そこも弘兼先生も遊び心から出てきているのかなと考えてしまいます。
島耕作シリーズも最終章に近づいてきてますが、変わって″加治一明の議″が出てくる時期も期待してしまう自分がいます。

その時がきた時には加治隆介も登場願いたいものですね。
この作品を書いた弘兼憲史とは?
加治隆介の儀を描いた弘兼憲史先生もこちらでご紹介しましょう。
山口県岩国市出身の弘兼先生。
自身が描かれた作品にはよく地元の岩国が登場しています。
その中でも島耕作は作者と同じ岩国市出身という設定になっています。
そんな弘兼先生は小学生の時に手塚治虫のファンになったことから漫画家を目指されたそうです。
早稲田大学第一法学部卒業後、1970年に松下電器産業(現・パナソニック)に入社。
1973年退職後、1974年ビッグコミックにてに『風薫る』を発表してデビュー。
のちに矢島正雄原作の『人間交差点』で頭角を現し、1983年にはシリーズとして30年以上の連載期間を超える弘兼先生の代表作『課長島耕作』を発表。
1991年に今回の書評で書かせていただいた『加治隆介の議』を連載開始。
そのほかにも人気作『黄昏流星群』『ハロー張りネズミ』ほかも。
奥さんは元アシスタントで漫画家の柴門ふみ。
代表作は東京ラブストーリーなど。

2007年には内閣官房「美しい国づくり」プロジェクト・企画会議委員に選ばれたり、最近ではかねてから親交がある獺祭を製造している旭酒造の復興商品「獺祭 島耕作」の販売に版権使用許諾で協力したりしています。
最後に
私が加治隆介の議で好きなシーンで思い入れのある言葉をご紹介します。
隆介がかつて総理まで登りつめ失脚した渦上氏にリーダーの条件を質問した時こう答えを返されます。
それは確固たる信念と自信だ
この作品を読みこれから責任も得る立場になる方もいるのではないかと思います。
その時はこの言葉も胸に刻んでおくこともいいのではないでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございました。